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平成26年4月 新院長就任

最終更新日:2014年6月12日(木曜日) 14時49分

新院長 清水幸裕 挨拶


院長 清水 幸裕

4月1日付けで院長に就任いたしました。31年間にわたって、南砺市民病院だけでなく南砺市の地域包括医療構築のために尽力された前院長の南先生の後任ということで、その重責に身の引きしまる思いです。南先生が一貫して目指してきた「幸せに生涯を過ごせる街づくりを市民と共に」を継承し、病気をしっかり治療する「確かな医療」と生活を支援する「温かい医療」を共に行い、住民の皆様が生まれてから生涯を閉じるまでを通して支援していきます。ただ、「確かな医療」「温かい医療」はいずれも言葉で言うほど簡単ではありません。サービス業としての医療にとって基本となる接遇も含め、病院全体が今以上の覚悟で取り組む必要があると考えています。

 当院は開院60周年を迎え、多くのご来賓のご臨席のもと3月15日に記念式典を挙行しました。耐震改築工事もかなり進み、病棟、手術室や外来の一部が一新されました。また、以前からCTは高性能の機器が入っていましたが、最新の超音波診断装置を2台購入し、古かったMRIもこの3月に更新されたことから、種々の疾患の診断精度がさらに高くなると期待しています。これらによって、いままで以上に急性期医療・救急医療の充実を目指していきます。

医療を取り巻く環境は、医療制度改革、医療の高度化とともに厳しくなってきています。4月から、従来の急性期病床の一部を地域包括ケア病床とし、急性期から、亜急性期、回復期まで、いままでより機能的に医療を提供しながら、一人でも多くの人が自宅で生活できるように努力していきます。さらに、当院は、各分野の最新の医療を提供できる体制が整いつつあり、ご高齢の方の生活の質を向上させるために必要性が高くなる脊椎手術、眼科手術なども可能になりました。4月には消化器センターを立ち上げ、消化器内科と外科が力を合わせて、内視鏡検査・治療や肝臓・胆嚢・膵臓疾患の診断・治療に力を入れ、お腹に病気すべてに対応できるように体制を整備します。今後は、今まで以上に各種の専門医療を安全に提供できるように、病院全体で努力していく所存です。

当院には全人的医療を提供する総合診療科があります。これは、高齢化が進む南砺市では非常に重要な役割を有しています。ただし、総合診療は専門医療と融合することによって、初めて患者さんのための全人的で良質な医療が提供できます。そのためには、新たな総合診療医の育成と専門医療の充実が不可欠です。いままでも総合診療医の育成は、富山大学総合診療科の協力を得ながら行ってきましたが、今後は、4月に新設する臨床教育・研究センターを中心に、今まで以上に緊密な関係を構築し、グローバルな視野を持った総合診療医育成に力を入れていきます。さらに、市民の方々に健康に生活していただくために、生活習慣の改善や、最近、多くの病気を関連していることがわかってきた腸内環境の改善に取り組みたいと考えています。

 南砺市民病院は、皆様方からのご要望、ご助言を大切に、皆様の健康を守るために今後も努力し続け、本当に信頼される病院に成長していきます。