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2、在宅医療はなぜ必要か

最終更新日:2010年8月9日(月曜日) 12時15分

人間は老いて人の世話になり、世を仕舞うのが当たり前なのです。人の世話になることが家族や社会への最後の貢献になる社会作りこそ、今求められている課題であり現役世代の努めです。


チーム医療の原点となった事例

在宅要介護者の主たる介護者への在宅サービスの総合的満足度調査

平成12年度 身体的又は知的障害を有し退院時に当院に相談が寄せられた分析

石井知事のタウンミーティング「少子高齢化社会の福祉と医療について」

障害高齢者の希望に沿い家族の犠牲を伴わない生活

1、障害者・高齢者の希望を叶えるために

 

1)富山県の調査では75歳以上の方で介護が必要になった場合の希望は約75%が在宅療養ですが、当院で調査した結果(退院時60歳以上で介護が必要な方)では99%以上の方が在宅療養を希望されました。

 

2)家庭や地域に長年貢献され、病気や加齢で障害を持った対象者を不幸にせず、安心し笑顔で暮せる生活を支援する地域作りが必要です。

 


2、障害者・高齢者を支える家族を犠牲にせず、家族の絆を強めるために

 

1)優れた専門職チームが支援すれば、主たる介護者や家族に苦労も多いと思いますが、介護を行っている満足度も上がります。

 

2)家族の生活を最も大切にし、自己実現できる支援が基本です。現状で家族が可能な範囲の協力のもと、不足の部分を医療や介護保険サービスと地域の方々の協力で支援することが大切です。

 

3)施設入所を希望するご家族に、入所時期が来るまで(多くは2~3ヶ月)在宅医療を中心に支援を行っています。その結果、入所せず在宅生活が継続できた事例も見られます。

 

 

3、地域の絆を深め、ノーマライゼーションの思いを広めるために

 

1)重度の障害を持った対象者と家族を在宅医療などで丁寧に支援することが最も大切です。その結果、障害が重くても自宅生活が可能でご家族も普通に生活できることを、地域の方々に理解してもらえます。

 

2)支援の輪に地域住民も参加し協力することができ、その支援によって対象者や家族だけでなく、自分達も癒され(情けは人のためならず)、地域の絆が広がることを感じてもらえます。

 

3)地域住民へ「市民フォーラム」や「認知症サポーター作り」などでの啓発活動を行い、地域の人々の連携の輪を広げてゆくことが大切です。

 

 

4、地域医療の崩壊を防ぐために

 

1)入院医療に安易に頼ることは必要以上に医療費がかかり、少ない医師や看護師を療養病床に勤務させることになります。平成24年までに介護療養病床の廃止と医療療養病床の削減が義務付けられ、在宅医療などへの移行が求められています。

 

2)医師、看護師が不足する中山間地において、訪問診療はかかりつけ医と連携協力しながら適切な運用を行うことが大切です。訪問看護や訪問リハビリなどは民間の人材が少なく、南砺市民病院を中心に人材の確保と育成を行う必要があります。



地域リハビリテーションフォーラム

認知症サポーター作り

医療サービスの必要性を踏まえ療養病床の再編成を行います

平成19年度 スタッフ紹介

関連ファイル