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6、在宅医療と病院医療の使い分けは(メリット、デメリット)

最終更新日:2010年8月9日(月曜日) 12時16分

病院での入院医療は検査、治療などを集中的に行う場合は効果的です。安定期の医療は大部分在宅で継続でき、在宅医療のメリットは生活の場で療養が継続できること(QOLの向上)と医療費が軽減できることです。デメリットは相対的な安心感の低下や家族負担の増大が考えられます。

1、急性期病院入院医療が必要な状況は
心筋梗塞、脳梗塞急性期や急性心不全、重度の肺炎、骨折や各種手術や癌治療など集中的に検査、治療を要する状況では急性期病院での入院医療が効果的であり必要です。外来や救急室で医師と相談してください。

 
2、療養型病院入院医療が必要な状況は
人工呼吸器、人工透析、中心静脈栄養、各種経管栄養など安定期の医療は本人、家族が希望されれば在宅医療で可能ですが、困難な状況があれば療養型病院での入院療養が必要です。しかし、経管栄養のみなど医療処置が軽い対象者に入院でなく在宅医療や施設入所が勧められています。

 
3、在宅医療から急性期病院入院医療への移行の条件は
在宅医療中に状態の悪化が見られ急性期医療が必要な状況になればいつでも入院が可能です。終末期医療中に色々の理由で在宅医療が困難になれば入院医療に切り替えることは可能です。また、人工呼吸器や人工透析など療養病院でのショートステイが困難な場合も考慮されます。

 
4、外来通院と訪問診療の違いと使い分けは
診察だけであれば大きな違いはありませんが、画像診断(レントゲン、超音波、CT・MRIなど)が必要な場合は訪問診療では困難です。対象者が通院困難な状況であれば訪問診療を行いますが、少ない医師の時間的負担が大きくなるため、可能な限り外来通院をお願いしています。

 
5、在宅医療における医療保険と介護保険の違いは
訪問診療や病院からの訪問看護などは医療保険サービスですが、在宅生活を支援するケアプランで行っている訪問看護や訪問リハビリテーションなどは介護保険サービスです。特殊な場合を除き、介護保険を早期に申請し在宅医療のサービスを整える必要があります。


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