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5、在宅での終末期医療と看取りは

最終更新日:2010年8月9日(月曜日) 12時16分

高齢者の多くが(資料49)自宅での終末期や看取りを希望されています。生まれ育った地域や家庭で、家族や友人に見守られながら穏やかに逝きたいとの希望は当然であり、結果的に死を身近に見て感じることから、現代で希薄になっている死生観の伝承につながります。

しかし、在宅での看取りは15%以下の状況です(資料50、51)。高齢化の進行と共に多くの高齢者が病院や施設で死亡される現状から、在宅での終末期医療や看取りを支援できる地域作りが大切です(資料52、53)。


1、在宅での終末期医療や看取りを希望する場合
対象者と家族が希望される場合、まず主治医に相談してください。訪問看護師やケアマネジャーなどに相談されるのも一つの方法です(資料54)。

 
2、終末期医療や看取りの条件はあるのか
癌終末期や寝たきりなどどんな状態でも可能ですが、対象者の病気が治療困難で終末期であることの確認と、対象者・家族と主治医、訪問看護師などの在宅医療チームとの十分な話し合いが必要です(資料55、56)。

 
3、どのような職種が支援するのか
在宅医療に係る全ての職種(Q&A1-2)が関与しますが、特に訪問診療医師と訪問看護師が中心的役割を発揮します。

 
4、どのような方法で支援されるのか
医師や看護師が定期的に訪問します。対象者の急変や悪化時には電話連絡などあれば24時間の迅速な訪問看護や診療対応が可能です。病気の治療は勿論、痛みなどの合併症の緩和や介護家族への精神的支援など全てに配慮された医療を行ないます。

 
5、急に症状が悪化したり、気持ちが揺れた場合
在宅での終末期医療や看取りを希望されても、病状が悪化したり気持ちが揺れた時は、いつでも入院治療に切り替えることができます。平成18年に比べ平成19年で入院後死亡より在宅看取りの頻度が上昇しています(資料57)。

 
6、実際に自宅で看取りが行われる場合
看取りが近づいてきた時はまず訪問看護師に連絡してください。病状の確認を行い、主治医に連絡します。主治医がすぐに行くことができないこともあり、その場合は呼吸や脈の停止の時刻を訪問看護師かご家族が確認してください。主治医が到着するまで、親族への連絡などを行い、穏やかにお待ちください。

 


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