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南砺市民病院のご案内
院長挨拶

南砺市民病院は「医療・保健・福祉活動を通じて市民の健康で豊かな生活に貢献します」を基本理念に、「確かで温かい医療」を目指して、職員一同、日々努力をしています。 地域医療構想や新公立病院改革プランなどによって、南砺市の医療体制が変わろうとしています。平成32年度をめどに南砺市の2つの公立病院が統合する予定ですが、どのような体制になろうと南砺市の医療を守っていかなければなりません。そのためには、当院の医療レベルあるいは医療安全をより向上させて、住民の皆様の信頼を今まで以上に得られるように努力していかなければならないと考えています。昨年度から始めたQC(Quality Control)サークル活動は、病院のいろいろな機能を改善・向上するだけでなく、現場で考え問題を解決していく力を養っていく重要な活動です。今年度も継続して行っていきます。 当院は公立病院であるため、地域医療を守り、住民の皆さんの健康を保っていくために不採算分野の診療も行っていく必要があります。とは言いましても、赤字によって南砺市の財政を圧迫しつづけることは許されないと思っています。昨年から毎月、経営会議を行い、現状分析をリアルタイムに行いながら対策を立ててきました。幸い、入院患者さんの増加などにより昨年度(平成29年)は黒字となりました。今年度以降も健全な経営を行いながら、必要な医療をしっかりと提供できるように努力してまいります。

診療体制では、昨年10月に、消化器内科、血液内科の医師が加わり、またしばらく常勤医のいなかった放射線専門医が赴任しました。いずれも中堅の医師であり、病院の診療機能は大きく上がりました。この4月には、小児外科医、腎臓内科・透析医、精神科医が増え、また、新たな初期研修医、後期研修医(総合診療)が増え、医師の数は30名となりました。当院のような地域の小病院で医師が増え続けることは異例ですが、当院の診療・教育体制が着実に充実してきたことを示しているものと考えています。医師の増員によって、従来ありました「糖尿病ライフセンター」「消化器センター」「呼吸器センター」に加え、「こども医療センター」を設置し、小児医療の充実を図ることによって、子どもから高齢の方まで住みなれた場所で安心して暮らせる地域を作り上げます。 また富山大学との間で設置しました寄附講座によって、大学で長年、学生教育の中心的な役割を果たしてきました小児外科の廣川先生が常勤で働くことになりましたので、今年度は、当院の教育体制をさらに充実させていく重要な時期になると考えています。 病院の役割は、病気になった方々を診断・治療するだけではなく、病気を予防し健康寿命を延ばすよう活動することも必要です。昨年から、認知症、ロコモティブシンドローム、動脈硬化の早期診断から介入による進展予防の試みを始めました。今年度は、これらの活動をさらに進めていく予定です。

平成27年5月に病院内に臨床倫理委員会を立ち上げ、倫理的な問題に対するいろいろな指針を作成するとともに、医療のさまざまな場面で起きている倫理的な問題を、外部の専門家(法学、倫理・哲学)の方々の意見を聞きながら検討していく活動を始めました。終末期医療における患者さんの意思決定など当院独自の指針を作成し、倫理コンサルテーションも行ってきましたが、まだまだ理想には程遠い段階です。今年度は、医療だけでなく介護の倫理問題にも取り組む体制を整備したいと思っています。

また、この3月には、日本臨床倫理学会第6回年次大会のシンポジウムにて、当院が実践してきた終末期の事前指示に関して発表する機会を得、発表後に多くの方々の意見を聞くことができました。臨床倫理は、「患者さんの最善を考えること」がその目的です。これは、わざわざ言うまでもなく医療の本質です。すべての職員が常に患者さんの立場に立って考える医療人になってもらいたいと考えていますが、まだまだ至らない点も多いかと思います。これまでと同様に、皆様からの忌憚のないいろいろなご意見をよろしくお願いいたします。


清水 幸裕