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Ⅸ、南砺市の地域包括医療・ケア構築に向けて

最終更新日:2010年7月23日(金曜日) 19時41分

 平成22年度、田中南砺市長の重点施策に「地域包括医療・ケア」の充実が掲げられ、これまでの取り組みの検証と更なる推進が必要です。

1、地域包括医療・ケアを推進するシステム作り:医療行政(医療局)、保健・福祉行政(民生部)と医療部門(市立病院など)がより協力できるシステム作りが必要です。

1)医療側と介護・福祉側の課題抽出と解決策を検討する場:課題の確認と対策案作りを医療側は地域リハビリ広域支援センターで、介護・福祉側は地域包括支援センターを中心に行い、両者が「地域リハビリ推進委員会」に持ち寄り、解決策の素案作りを行います。具体策を市長や医療局、民生部、医療部門の責任者で3ヶ月に1回開催される「南砺市包括医療ケア協議会(案)」に提案し施策に反映させます。
2)医療と介護・福祉の連携構築に向けて:連携構築が困難な原因は、第1に住民のQOL向上には病気、障害、生活への総合的支援が必要ですが、医療側は病気の治療を考え、介護・福祉側は生活支援を考えるため、連携協力の必要性が希薄で現に両者の連携で成果を挙げた経験も少ない。第2に両者の理解不足と距離感、特に医師の壁があります。そのため医療と介護・福祉の相互理解と物理的接近が大切です。

①介護・福祉の管理部門創設:課題抽出とその解決策を策定し、医療側と協議する管理機能を地域包括支援センターに創設し、民生部内などに設置を検討する。

②介護・福祉実務部門の医療機関併設:地域包括支援センターの実務部門(介護予防、事例検討、権利擁護等)は医療との連携と理解のため、東部は南砺市民病院、西部は公立南砺中央病院、南部は五箇山村の診療所への併設を検討する。

③医療、介護・福祉関係者の相互理解構築:医師臨床研修、多職種カンファランス、地域リハビリ研修会や「南砺の地域医療を守り育てる会」など医療、介護・福祉關係者などが理解しあえる機会を今後も多くする必要があります。

2、地域包括医療・ケア構築を目指す病院運営:平成18年9月、2回目の病院機能評価V5を受審し平均75.4点と評価され、平成22年1月時点で約1600の受審病院中、上位50位以内にランクされていました(資料67)。この結果は病院の診療内容やシステムだけでなく、地域に開かれ地域貢献していることが評価を受けたものと考えています(資料68-1)(資料68-2)。平成23年7月、3回目V6を受審しますが、「患者・家族、住民の笑顔の支援」を目標に、関係する全ての方々に感謝しながら地域包括医療・ケア構築を進めてゆきます。

3、椎葉前富山県厚生部長からの宿題達成に向けて:平成16年11月1日、南砺市合併当日に、富山県厚生部長だった椎葉先生に地域リハビリ研修会で講演をしてもらいました。最後のスライドで「南砺市に期待すること」の宿題を頂きました(資料69)

○新しいお国自慢;南砺型高齢者医療ケアシステムの構築
○新しい地域づくり;住み慣れた地域で24時間、365日の安心と安全を提供
○新しい人づくり;勉強・集会・会議・カンファレンス・・、全国からの養成研修

ナントすばらしい・・・・・
 住み慣れた地域で24時間、365日の安心と安全を提供する南砺型高齢者医療ケアシステムは徐々に形となってきていますが、新しい人づくりは著に付いたばかりです。私が定年を迎える平成25年度までには形を整え、椎葉先生に報告できればと考えています。


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